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Lightroom流 HDRの仕上げ方


先日の旅行もそうですが、行程や天候の都合上、昼間の明暗の差が激しい状況で撮影することもあります。これまでは、極力、明暗差を抑えるような現像をしてましたが、今回はHDRを使ってみましたので、その紹介をしましょう。



デジカメのセンサーが捉えることができる露出の幅には限界があります。明るすぎて階調が残らない「真っ白」な部分を「白とび」と言い、暗すぎて残らない「真っ暗」な部分を「黒つぶれ」と言います。これらとは逆に、階調が残る範囲をダイナミックレンジと言います。HDRとはHigh Dynamic Rangeのこと。露出の異なる写真を合成することで、通常の写真で表現できるダイナミックレンジを高めた写真を得る表現技法のことです。


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HDRというとこんな感じのゴテゴテした処理をするものと思われがちですが、ワタシが試みているのはもう少し自然な感じに仕上げるもの。

自然とは.....

もともと人間の目は優秀です。目では明暗差を認識できるのに、カメラで撮ると真っ白や真っ暗な部分が出てしまうことがあります。人間の目はセンサーの倍近いダイナミックレンジを持っているからです。誇張するような処理でなく、人の目程度にダイナミックレンジを広げれば、見た目の印象に近づく=自然になる....というコト。

上記の通り「露出の異なる写真」を合成するので、複数枚の写真を撮影して合成するのが一般的です。 今回のLightroom流....というのは、上記と異なり、1枚の写真からHDRを得る方法です。1枚の写真から得るので、雲や枝葉や水の動きなど、撮影時間の差で生じる「変化」の影響がありません。


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今回の題材です。滝=水は光を反射しますから、滝自体は白とびしやすく、周囲の岩は日陰になっていたので黒つぶれしやすくなっていました。
今回は滝を撮ったので、白とびしないギリギリを狙いました。もし岩を撮っていたなら、黒つぶれしないギリギリを狙ったでしょう。デジカメの「ハイライト警告」などを設定しておけば、撮影後の確認画面で判断できます。


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Lightroomの画面です。①にヒストグラムが出ています。デジタル写真の「画素」について、どの程度の明るさの画素がどれだけあるのかを示しています。左ほど暗く、右ほど明るい。つまりこの場合は「暗い画素が多い」「明るすぎる画素は無い」ことを示しています。上記の撮影の意図が反映された結果になっていますね。


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さてここから「露出の異なる写真」を用意していきます。①の「基本補正/露光量」で明るくした絵に仕上げます。その状態で②の「写真/仮想コピーを作成」を選択します。仮想....と付くのは、同じRAWデータで複数のコピーされた写真があるかのように処理されているからです。


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同様に、①で更に明るくした絵を仕上げ、②で仮想コピーにしておきます。今回は撮影時にHDRを意識したので「白とび限界」で撮影しました。だから、あとは暗過ぎる部分を明るく仕上げたものを何枚か用意しました。
ちなみに仮想コピーを作成すると、③の下段のリストにコピーした写真が追加されます。


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このオリジナルと追加した2枚の仮想コピーでHDR処理をします。①のリストにある上記の3枚を選択して(Shiftキーを押しながら選択すれば複数の写真を選択できます)、②の「写真/写真を結合/HDR」を選択します。


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あとは、こんな画面で処理が進みます。


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処理が完了すると「こんな感じでどうでしょう?」という画像が出るのでコレで良ければ①のOKボタンを押します。ホントの処理はこれからなので、もうしばらく待ち時間がかかります(左上に進捗を示すバーが出ると思います)。


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これでHDRは終了。この処理は1枚のRAWデータを使って行っているので、HDRの合成後も、①にあるLightroomの画像調整は行えますし、更にPhotoshopで修正することも可能です(これが優れている点だと思います)。


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これが最終的な写真です。露出補正で日陰側を明るくすると、確実に滝は白とびして、長時間露出して撮った流れの線条を繊細に表現することはできません。また、これが現地で目で見た時の明暗差の印象....だと思っています。

HDRは、冒頭で挙げたコテコテに仕上げたようなものだけではありません。あくまで表現なので優劣の問題ではないですが、こういう、パッと見た感じでは判断できないような合成もHDRなのです。






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